ペットにとって何が1番問題か、飼い主さんとって困る事は何かをひとつづつ確認しながら、どのようなプログラムでリハビリを進めていくかを決めていきます。
人と違い、自分の意志でリハビリを行うわけではありませんが、楽しければ頑張ってくれます。
治療のすべてを飼い主さんと一緒に行いますので、来院の際は、飼い主さんも動きやすい服装でお越しください。

リハビリテーションとは

re(再び)+ habilis(適した)という2つのラテン語を語源としており、再び適した状態になること・本来あるべき状態への回復という意味を持ち、身体だけではなく心も含めて健康に生活することを目的とした医療行為です。
 
リハビリと聞くと、運動すること(プールやトレッドミルなど)をメインに想像しがちですが、積極的に動かす前に必要な地味なことが沢山あります。
 
当院では運動療法や物理療法、鍼治療などを使いながら、ワンちゃん・ネコちゃんの身体機能を改善し、アニマルリハとして飼い主さんと楽しく快適な毎日を送ることをサポートしていきます。

相談の多い疾患

椎間板ヘルニア

 
ワンちゃんで一番多くリハビリテーションを行う病気です。
背骨と背骨の間にあるクッション=椎間板が神経を圧迫しておこる脊髄障害です。
首や胴体の中央部でよく発生し、場所や程度によって症状がいろいろです。
 
種類:
頚部椎間板ヘルニア
胸腰部椎間板ヘルニア(ハンセンⅠ型・Ⅱ型)
腰仙椎移行部(尾の付け根あたり)の椎間板ヘルニア
 
障害の程度により手術を選択するかどうかを決定します。
また障害の程度によって、改善の見込みを予想します。
 

どんな病気?

 
ミニチュアダックスフントに代表されるヘルニアで、 突然後ろ足が動かなくなるといったことで病院へ駆け込むことが多い疾患です。
 
軟骨異栄養犬種に多い →ダックスフント(19%)、ペキニーズ、パグ、シーズー、ビーグル、コッカー・スパニエルなど。

椎間板の中身(随核)が飛び出して脊髄にあたり神経障害を起こす:突然の発症と重傷例が多い。
 

リハビリはいつから?

 
当院でのリハビリテーションは、退院後すぐから出来ることをみつけていきます。例えば、自分で立てない時は補助をしながら起立の練習をします。回復に時間がかかりそうな時は車イスを使ったりもします。
 

どんなことをするの?

 
患者さんそれぞれで状態が違います。
飼い主さんの生活も皆さん同じではありませんので、まずは状況を把握し、飼い主さんに理解をしてもらい、どのようにしたら皆さんが快適に生活出来るようになるかを中心にプログラムを作っていきます。

変性性脊髄症(DM)

 
日本ではウェルシュ・コーギー・ペンブロークに代表される遺伝疾患で残念ながら今のところ治療法が分かっていない進行性の脊髄の病気です。
 
発症の初期にはお散歩中に後脚の爪をこする音が聞こえたり、後脚を拭いてあげる時に爪が削れているのを見つけることがあります。方向転換をする時によろけるようなこともこの時期によくある症状です。
 
数年かかって脊髄の変性が後ろから前へ進行し、呼吸機能が麻痺し亡くなる病気です。
 
コーギーの場合はとてもゆっくりと進行していきますので、その間に出来るだけ筋力を落とさないように生活することを中心にアドバイスを行っていきます。
 


大腿骨頭骨頚部切除

 
整形外科疾患の中で唯一といっていいほど、手術後にすぐ「動かす」リハビリをしたいのがこの手術法です。
レッグペルテス股関節脱臼などで行われる手術で、骨盤と関節を作っている大腿骨頭(丸印)を切り落とす手術です。

手術の後は、どんどん足を使って、筋肉を鍛えるために積極的に動かしていきます。レッグペルテスはトイ犬種の幼少期に発症する股関節に強い痛みを発する疾患です。体重の軽い犬種のため三本足でも生活出来てしまいますが、姿勢が悪くなったり、他の足に負担が大きくなるのでしっかりとした手術後のリハビリが必要です。

変形性関節症

 
関節軟骨の劣化により特徴づけられる関節疾患の総称で、いわゆる関節炎です。ヒトと同様、寒くなると膝が痛いや寝起きの動きが硬いなどが典型的な症状です。肘、膝、股関節でおこりやすく、成犬の20%以上が関節炎を患っているといわれています。
 
痛みを伴うため、以前は痛み止めを飲んで安静にといわれていましたが、安静にすることで筋肉が落ちたりと逆に良くない部分もわかってきました。
 
リハビリテーションでは、必要に合わせて痛み止めなどを使用することもありますが、適度な運動を続ける良質の栄養をとるなどいろいろな面から、健康的にいつまでも自分の足で歩き続ける生活をサポート致します。
 


ほかにも様々な疾患があります。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。